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2017-10-28

ケンチクのつくり方

リプラン、みなさんご覧になったでしょうか?

「桜屋敷の家」がHPに先行して公開になりました!

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数年前にオープンハウスでお会いしてからかれこれ5年以上。

イベントに、オープンハウスにと幾度となく足をお運びいただき、お話しを重ねてきました。

そして満を持していよいよ家づくりがスタート。

敷地探しからお手伝いさせていただき、台形の土地に曲がり屋をイメージして、今年の春に「桜屋敷の家」は完成しました。

それから早半年が過ぎ、ご家族のカラーで染まって生き生きしている姿をカメラマンが捉えてくれました。

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住宅を設計するときはいつも

「ご家族にとってどんな家がいいのだろう。」

「この場所の光や風や雪に似合う空間はどんなだろう。」

毎回違う課題に、ご家族と一緒に考え探しながら設計を進めていきます。

最近は、住宅の他に公共的な建築の設計に携わることが多くなりました。

たくさんの人が使う建物ほど、住宅のようにひとりひとりお話を伺いながら設計することはできません。学校なら学校のツクリカタ、市役所なら市役所のツクリカタを参考につくられてきました。でも時代は動いており、求められる機能はもちろん、人々のニーズも変わってきています。

そのニーズを一緒に探しながら、掘り起こしながら、建築はつくられていくのではないか、と最近特に感じるのです。

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先日「ケンチクのつくり方」というタイトルでお話をする機会をいただきました。

もちろん建築は、専門的な知識と品質のよい材料と高い技術力のある職人たちによって作られます。でもそれらと同じくらい、設計という仕事は重要な役割を果たすと(果たすべき)思っています。

様々な事柄に埋もれそうになっているニーズをきちんと掘り起こし、その場所を読み解き、そこにしかない空間を描く。。。

それが設計だからです。

単なる独りよがりのデザインではなく、そこに関わる人々のニーズをしっかりと汲み取って設計することが今後さらに求められるでしょう。これからますます増える難解な知恵の輪のようなオファーでも、一緒に悩み探しながら答えを探して設計していきたいと思います。そうしてつくられたケンチクが長く愛され、人々と一緒に生きていく、と信じて。

ーーーケンチクは「つくる」のではなく「つくられる」ーーー

つくづく思う2017の秋です。