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2017-08-09

建物の寿命

ときに建物の寿命は、わたしたち人間のそれをはるかに超えて長くなることがあります。

先日、弘前の市役所と弘前市民会館などの改修工事を見学する機会に恵まれました。

前川國男氏が設計した多くの建物が、彼の死後も多くの人々によって支えられて、現在も生き続けていました。

それは、設計者や施工者はもちろん、使い続けている市民ひとりひとりによるものでした。

市民会館大ホールの復元された緞帳の裏には、そうして守り続けるひとりひとりの名前がありました。
設計した建物が完成して使われ始めるとき、赤子が生まれて産声をあげる瞬間のような感覚に包まれます。

末長く可愛がってもらえますように、と願わずにはいられません。

人々に愛されることで、建物は長生きできるのです。

言い換えれば、人々に愛される空間が大切にされるのだと思います。

 
そんな建物を設計していきたい。。。

 
改めて思った暑い暑い夏の日でした。