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Td邸
2007 青森市
海への出口、いわゆる汽水域では川の水と海の水とがはっきりと二層に分かれて存在する「ゆらゆら帯」と呼ばれる流域があるそうです。そこでは海の魚も川の魚も一緒に泳いでいるという不思議な光景が見られます。明確な境界を持たずにどちらの領域ともなく自由に泳ぐ光景に、お互いの生活を尊重しながら共に暮らす家族の姿を重ね、そんな曖昧だが心地よい領域を二世帯住宅に実現できないだろうかと考えました。
具体的には、手の行き届いた回遊性のある大きな庭を活かせるように母屋と向い合うように子世帯の棟を配置しました。そして南北方向には通風や採光、庭とのつながりを考慮して開口部を並べ、逆に線路側に向く西側は閉鎖的な壁と勾配屋根で音や振動、季節風に対応しました。そして本棚上の勾配なりに吹抜けた天井はリビングと畳の間の開放感をいっそう高めます。一方、2階の二つの個室から出ることのできるベランダは南北に建物を貫いています。そこからは母屋も、吹抜け越しにリビングも見る事ができる、もう一つの部屋のようです。外部空間を組み込んだ立体的(三次元的)な回遊性により、いろんな連続性が生まれたように思います。
敷地面積:349.25平方メートル
建築面積:86.27平方メートル
延べ面積:122.88平方メートル