2019-01-28
階上の家、お引き渡しです
先日オープンハウスを開催した「階上の家」
いよいよお引き渡しを迎えました。
ご来場いただいた方は、傾斜する敷地にまず驚かれたことでしょう。
道路と店舗から緩やかに下って、
大きな住宅をの隣を抜け、
さらに下ったところに「階上の家」はあります。
周囲は森に囲まれ、もう少し先の海に向かって下っていく環境です。
周囲には薪小屋が並び、そこで働く人たちも出入りします。
そこで、北側はソファの背のように壁を作り東南に開いたプランとしました。
ダイニングの特等席からの眺めは、
東にまるで絵画のように切り取られた森と空、
東南に客間の先には緩やかに下っていく遠景、
南にはリビングの大開口からはその先の森まで自分の庭だと錯覚してしまうような景色が広がっています。
気がつくと、隣家越しに空が見えたり、電線やアスファルト、ブロック塀が見えたりするのですが、
「階上の家」からの眺めには、そういったものは一切映り込みません。
朝日が昇ってから沈むまで、そして漆黒の闇に包まれ、時にはニホンカモシカもやってくるこの家は、
いつもよりちょっと時間がゆっくり流れているような、不思議な感覚に包まれます。
「L字型」ではなく、傾斜する敷地のラインから生まれた「くの字型」のプランが、
時間の移り変わりを刻々と表現するから、そう感じるのかもしれません。
珍しく雪が舞う中、(階上の雪はこの表現がふさわしい!)薪ストーブの炎がゆらゆらするのを眺めながらお引き渡し。
この次はお引越しも済んで、いっそうクライアントご家族色に染まった空間になっているでしょう。
それもまた楽しみです。
先日撮影した写真もそろそろ公開に。
どうぞお楽しみに!