2024年度前半も相変わらず走り続けた半年となりました。
足掛け3年のプロジェクトが完成し、いよいよ呼吸を始めます。
青森市中心部の国道4号に程近い場所に、葬祭業を営む会社の本社を新築するプロジェクト。
ここには本社機能だけではなく、遺体安置施設とエンバーミングセンターを併設しており、
こちらは先行して昨年完成、すでに稼働しています。
そして今年本社が完成、移転、そしていよいよ稼働を迎えます。
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私たち誰もが避けて通れない「別れ」。
普段はそれから目を背けて生きている、と言っても過言ではありません。
でもそれは、誰にでも平等にいつでも隣り合わせであることに気が付くときがあります。
今回のプロジェクトは、それらとじっくりと向き合って考える時間を持つことができました。
大切な人を失ったご遺族と、それに寄り添うスタッフにとって、どんな場所があったらいいのか。。。
世界中には様々な死生観があることを一から学び、この場所にどんな空間をつくったらいいのか。。。
そしてこのまちにどうあるべきか。。。
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八甲田山へとつながる「観光通り」という名の道に面して、まずは明かりが灯ります。
敷地の3方に通り抜ける配置計画と、大小様々な箱が並ぶようなデザインで近隣の街並みを増幅させました。
スタッフと来客、そしてこの街に住む人々の新たな場所として息づいていきます。
詳細についてはこれから数回に分けてブログにてご紹介しながら、近日中にWorksにもアップいたします。
どうぞお楽しみに。。。
もうすでに夏が来てしまったのか???
梅雨はどこへ???
と感じてしまうほど、夏日が続いている青森です。
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さてこの度、私たちが設計チームとして参加しました「青森市新庁舎」が青森県の景観賞を受賞しました!
先日行われた「令和6年度景観フォーラム」にて、西市長が宮下知事から賞状を受け取りました。
プロポーザルにて設計者として選定され、当初の10階建から一部アウガへ関係部署が移転することとなり3階建を再設計。
工事完成後、全世界でコロナ渦へ突入。
予想だにしないこの10年でした。
先には日本建築学会の新人賞にも選出され、建築雑誌「新建築」に掲載され、多くの客観的なご意見をいただけるようになりました。
住宅とは違い、多くの方々が利用する公共建築。
より多くのご意見、感想を受取ながら、次のデザインに活かしていきたいと思います。
関係者の皆様、そして利用している市民の皆様、ありがとうございました。
これからもよろしくお願いいたします。
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そしてもう一つ嬉しい知らせが。
「正門ひろばen」が「日本空間デザイン賞2024」LongListに選出されました!
こちらも多くの方々が利用する公(おおやけ)の建築。
正門でありながら、地域に開かれた場所としてデザインしました。
元々、10年後の未来を見据えてキャンパスグランドデザインを描き、その第一歩が「正門ひろばen」です。
学園の建学の精神「愛あれ 知あれ 真実(まこと)あれ」を英語表記にしたモニュメントは、多くの学生の目に留まるようになりました。
卒業生の王林さんが出演する学園CMにも、ワンシーンが組み込まれています!(15秒の中の一瞬です↓↓↓)
その様子は、通りを行く車や人の目にも。
コンセプトは、「様々な人がふっと立ち止まるような「とまり木」のような場所」
学園の新しい顔として、これからもっともっと使われていくでしょう。
今後も進化し続ける学園を、建築の目で見続けていきたいと思います。
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住宅のような個人の建築も、周りがあってこそ。
小さいも、大きいも関係なく、常に周りを意識して、「どう開くか」「どうつながるか」デザインしてきました。
これからもそれは続きます。
そしてもうすぐ、また新たな公(おおやけ)の建築が完成します。
そちらはまた改めて。
どうぞお楽しみに。
お天気のいいままゴールデンウィークが過ぎ、次の夏休みまでしばし仕事モードに戻った青森です。
GW明け、今年度のインターンシップがスタートしました!
今週から学生さんが事務所に来てくれています。
期間は様々ですが、1〜2週間のケースが多いです。
もう少しで完成を迎える現場の見学、プランニング前のボリューム算定作業などなど。。。
計画から設計、工事監理までの様々な設計事務所の仕事をほんの少しでも実感してもらえますように。。。
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そしてまた1通のインターンシップ希望のメールが届きました。
なんとその学生さんは数年前の「お仕事体験イベントの参加者」だそう!
目をキラキラさせて参加してくれた子供達。
彼らがこうして建築の道に進んでいることを実感して、なんだか勝手に嬉しくなりました。
また少しずつでも、仕事体験の機会を作っていきたいと改めて思ったGWでした。
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さて!この度来週5月17日(金)に弘前のオランドさんで開催の「日替わり建築バーテンダーvol.12」に参上いたします。
カフェとギャラリーとゲストハウスを内包し、なんだか素敵な雰囲気を醸し出しているオランドさん。
ずっと行きたかったのに機会を逃していたので、とっても楽しみです。
「建築バーテンダー」のお役目を果たす、というよりは純粋にその空間に浸りに行く気満々です(笑)。
新年度1回目での機会に「女性建築家として、チームの主宰者として、母として、など様々な視点を持っている」なんて過大なご紹介をいただいていますが、これまでの亀の歩みを少しご紹介できればと思います。
よろしかったら足をお運びください!(福士美奈子)
すっかり葉桜になって、今度はりんごの花が満開に近づいている青森です。
いきなりの夏日となった週末。
つがる市で開催したオープンハウスは無事終了いたしました。
ゴールデンウィークがスタートし、絶好の行楽日和にもかかわらず足を運んでくださった皆様、ありがとうございました。
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先日もご紹介したように、この家の特徴はこの長い本棚。
たくさんの本が並び、これからの暮らしに寄り添って表情を変えていくことでしょう。
オープンハウス終了後にはクライアントご家族もご来場。
もう間も無く引渡しと引越し。
私たちも思い切り空間を味わう1日となりました!
全貌は近日HPにて公開予定です。
どうぞお楽しみに!
先週は、まだ桜の開花宣言前でしたが、今週末には満開を迎えた青森です。
桜の開花時期は短い印象はありますが、いつも以上にあっという間のような気がします。
年々短くなるようなこの季節ですが、だからこそワクワク感も凝縮されるのかもしれません。
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さて、来週のオープンハウスまであと1週間となりました。
現場では仕上げの最終段階を迎えています。
LDK、フリースペース、書斎などいくつもの空間を、ひと繋がりの天井がすぽっと覆う今回のデザイン。
落ち着いたカラーの内装が光を柔らかく拡散します。
今回のデザインキーでもある長い本棚も、もう少しで完成。
単なる本棚ではなく、読書スペースや階段スペースを生み、そしてプランの空間を分節し、かつ繋ぎます。
外回りも最終段階。
東西に長い敷地を使い、庇が直射日光を遮ります。
リビングのデッキ前には水盤も。
年々真夏日も多くなりつつある青森の夏を涼やかにしてくれます。
勾配屋根を活用した2階は、階高も低く抑えてロフトのような雰囲気に。
1階の吹き抜けから緩やかにつながる空間と奥まで連なる本棚は圧巻です。
ぜひ、この機会をお見逃しなく。
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今も地域の暮らしを守り続ける「かっちょ」
この家の「かっちょ」も、クライアントご家族の暮らしをこれから守っていきます。
八重桜が満開になるであろう1週間後に、
本物の「かっちょ」探しながら、この場所ならではの「かっちょ」を見にドライブはいかがでしょうか?
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まだもう少し空きがあります!
見学ご希望の方は、お電話(017-734-6225)またはメール(ffarchi@w5.dion.ne.jp)までご一報ください。
その際にお名前、ご連絡先、見学ご希望時間をお伺いいたします。
その後、開催場所についてのご案内をお送りいたします。
お申し込みは4月25日(木)まで。
お待ちしております!
つい先日まで朝晩の暖房が欠かせなかったのに、この週末は一転20度超の青森です。
あまりの雪の少なさに、春の到来は昨年以上に早くなると覚悟していました。
でもその予想を裏切って3月は中々暖かくならず、今週になってチラホラ桜の開花が聞こえてきました。
ただ、気温の上がり方は優しくなく、全てのつぼみが一挙に咲いて、あっという間に散ってしまうのではないかと感じます。
そして夏がすぐそこまで来ているような、年々短くなる春ですが、いつも以上に慌ただしい今年の春です。
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さて、昨年より工事が進んでおりました住宅がいよいよ完成いたします。
雪が少ないのは工事する側としては大変有り難いことで、新緑の季節にお引き渡しとなりました。
そのお引越し手前のタイミングで、クライアントご家族のご厚意によりオープンハウスの開催です!
場所はつがる市。。。
そう!先場所110年ぶりの快挙を成し遂げた尊富士が中学時代を過ごした場所です!
(尊富士さんの住宅ではありません、念の為。。。)
つがる市は青森県の中西部に位置し、南に岩木山を望み津軽平野が広がり、一部は日本海にも接しています。
青森程積雪量は多くはありませんが、広大な平野を吹き抜ける風がとても強く、冬の寒さは大変厳しい地域です。
でもその気候がもたらす美味な果物や農産物が豊富な地域でもあります。
そんな場所に今回の住宅は建っています。
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北西よりの強い風を「かっちょ」のような壁で受け止めつつ、雨雪を片流れの屋根と一部南側開口部の軒先空間を生み出す下屋とで構成したデザイン。
「かっちょ」とは津軽弁で、地吹雪(じふぶき)体験ツアーがあるほどの強風が吹き荒れるこの地方特有の防雪柵(防風柵)のことです。
木製のものから鉄製まで様々で、家や道路を地吹雪から守ってくれます。
そんな「かっちょ」のような壁と屋根で守られて、内部には伸びやかなプランが広がっています。
その東西に長いプランに沿って伸びる長い本棚。
本棚が部屋を間仕切り、かつそれぞれの部屋を繋ぎます。
勾配屋根による空間を大小様々な梁と柱と長い本棚が、吹き抜けの空間に変化を与えるデザインです。
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現在、工事は最終仕上げの段階。
私たちも我が子の旅立ちを見守るような、少し寂しい、でもワクワクするこの時期です。
写真では味わえない空間の実体験ができる貴重な機会です。
お出かけするには絶好の、4月27日(土)1日限りの開催です。
ぜひ、足をお運びください!
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見学ご希望の方は、お電話(017-734-6225)またはメール(ffarchi@w5.dion.ne.jp)までご一報ください。
その際にお名前、ご連絡先、見学ご希望時間をお伺いいたします。
その後、開催場所についてのご案内をお送りいたします。
お申し込みは4月25日(木)まで。
お申し込み多数の場合は先着順となりますので、ご了承ください。
お待ちしております!
啓蟄も過ぎたのに今頃雪景色に戻った青森です。
でも今日は時折日が差し、ふわふわと雪が舞って地面についた途端消えていきます。
春がそこまで来ていると実感しています。
さて、先日アップした「BEARS」のデザインコンセプトについてご紹介です!
長い間「町のお店」としてあり続けてきた店舗をリノベーションしたプロジェクト。
その背景と経緯、そこから生まれたデザインについて少し詳しくご紹介いたします。
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場所性と空気感を読む
緑豊かで果物で有名な町のメインストリートの交差点の一角に立ち、店は町ずっと明かりを灯してきた。
代々食品や日用品を販売してきた店舗の改修。
店の奥に住まいがつながり、奥に行くに従って傾斜している場所だった。
登りきったところには立派な欅の大木があって、そこには気持ちの良い風が吹いていた。
車の往来が途切れた瞬間に聞こえてくるのは、小さなお手製の池に注ぐ井戸水の音だった。
その水面を揺らし続けるなんとも清らかな音は、店を営む家族と共にずっと一緒にあり続けてきた。
そんな穏やかで静かなところにこの建物は立っている。
時代の流れに沿って様々な商品やサービスを提供し続けてきたこの店は単なる店ではなく、「商店」という名の地域に開かれたサードプレイス的役割を担ってきた。
その明かりは絶やすことなく、これからもカタチ変え続いていく。
新しいモノを組み込みながら。
クライアントにとって子供時代を過ごしてきた我が家は、今は新たな家族と一緒に里帰りする場所であり、これからは職場の一つとなる。
インターネットの発達により、場所を問わず仕事ができるようになり、働き方も暮らし方も複数拠点を持つスタイルが珍しくなくなった昨今。
クライアントは慣れ親しんだこの場所をその一つとして選んだ。
今までの暮らしに新たな家族の時間がプラスされる。
多くのまちの人々が出入りしていたこれまでの役割を受け継ぎつつ、新しい家族が豊かな自然を感じながらのびのびできる器をデザインした。
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オレンジの中に入れた白い箱
長年地域に親しまれてきた店の雰囲気は極力残し、既存壁と床の色は近似色のオレンジ系に。
3方に開かれた空間はそのままに、その中に新しい白い箱を埋め込んだ。
3世代の家族が集まって炬燵を囲んでもちょうど良い広さ。
白い箱には大小様々な開口部を設け、三方どこからでも出入りできる。
パソコンを開いて仕事する傍らで、子供たちは内外関係なく遊び回る。
盆地のような気候で夏の暑さも、冬の寒さも厳しいこの地域。
そんな季節はガラス戸を閉めてオレンジの空間をバッファーゾーンとし、少ないエネルギーで高効率の温熱環境を実現する。
地域産の杉の無垢の15mm厚の床は空気をはらみ、温度変化を緩やかにする。
夏は打ち水をし、冬は炬燵。。。
完璧にコントロールされた温熱環境ではなく、季節の移り変わりを感じて暮らしていく、ある意味豊かな環境がここにはある。
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つないでいくモノに新しいモノを足して生まれるデザイン
時代の変化、家族の成長と共に建物は変化できる。
それぞれ多様な暮らしと働き方のカタチはどこから生まれてきたのか、それを読み解くことが大切だと思う。
そしてこれから、共に暮らし、働くクライアントご家族の新たなフェーズをどう入れ込むか。
この場所、この建物でしかできないデザインはそこから生まれてくる、と思っている。
昔からずっと続いているようなオレンジの空間が、今までと同じように常連さんを招き入れる。
クライアント家族が、ここを訪れるまちの人がオレンジと白を行き交う。
白い箱にはこれからきっと、たくさんの本や写真、絵が飾られて、いろんな色が重ねられていくだろう。
「つないでいくモノ」に「新しいモノ」を足して、「これから」が育っていく。
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人口減少、過疎化が問題視されている現在、どこにでもあるようなお話しでしょうか?
いいえどこにでもありそうで、唯一無二の家族や営みがそこにはあります。
ならばデザインも一つとなく同じものはありません。
そこにしかないデザインこれからも探し、描き、創り続けていきたいと思います。
BEARS 2023年 青森県
二月半ばを過ぎたばかりだというのに昨日は20度近い気温となった青森です。
年明け早々の甚大な被害をもたらした能登半島の震災。
被災者の方々に心よりお見舞い申し上げます。
1日も早い復興を願っております。
東日本大震災からもう少しで13年。
改めて平穏な毎日に感謝し、自分にできることをしっかりやらなくては、と思う今日この頃です。
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そんな中、背中を押してくれる嬉しいことも。
先日本屋の店先で目に止まった雑誌、北東北にフォーカスしてその魅力を伝えている「rakra(ラ・クラ)」
表紙の美味しそうな料理の写真に思わず手に取ると、何と!お二組のクライアントが登場しているではありませんか!!!
その姿に勝手に喜んで、設計時のことと、その建物を思い出して、力をもらいました。
他にも青森の、そして北東北の魅力的な記事と写真がたくさん!
ぜひ、お手にとってみてはいかがでしょうか?
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そして嬉しいことがもう一つ。
私たちが設計共同体の一員として手がけた「青森市新市庁舎」が新建築1月号に掲載されました!
プロポーザル開催が決まる前から「青森の新しい庁舎はどうあるべきか?」を「アオモリボイス」という公の場で多くの人と意見を交わしてきた時から何年経ったのでしょう。
10階建ての計画は、市長交代を経て窓口機能をアウガへ、防災機能を担う執務機関などが新市庁舎に整備することとなり、縮小して再設計となりました。
2019年9月に工事が完成し、運用開始したのが2020年1月。
今思えば、設計が始まる前から共有されていた「サードプレイス」の概念。
市民のための市役所とは?を考えたときの漠然とした思いがカタチとなった「サードプレイス」なのです。
従前の「多目的スペース」とは一線を画す「サードプレイス」。
社会学者レイ・オルデンバーグが執筆した”The Great Good Place”
その翻訳本には、「家でも職場でもない誰にとってもとびきり居心地のよい場所」というマイク・モラスキー氏のが訳ついています。
振り返るとこれまでもこのブログで「サードプレイス」について幾度となく書いてきました。
例えば、
多くの人と意見を出し合い模索したこの場所をどう使っていくか、いよいよだ、という時にコロナ禍を迎えました。
そしてそれが5類となった昨年、市庁舎の目の前では多くの人で賑わうねぶた祭りが開催されました。
「サードプレイス」が本格的に使われるかどうか、がやっとスタートしたと言っても過言ではありません。
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そしてこのタイミングでの掲載。
国道から奥へと緑が導くこの広場も、ねぶた祭りに限らず市民が集う場所。
建物が完成するまで 年、でもここから何倍もの時間使われていく新市庁舎。
これから市役所に求められるものも変化していきます。
職員の働き方も変容していくでしょう。
もしかしたら災害に見舞われることもあるかもしれません。
その変化を、そして変わらないことも、見ていきたいと思います。
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家が、店が、建物が、空間が誰かを支えている。
そんな仕事ができることを誇りに思って。
昨日から一転、冬に戻った青森で、今は現場に向かいます。
八甲田山の冠雪のニュースの後、少し暖かい日が続いてちょっとホッとしている青森です。
暖冬の長期予報に少し期待をしつつ、霜月に突入。
気温は日々冬へと向かっています。
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さて、今年の春に八戸工業大学の准教授に着任してから早くも7ヶ月。
来る11月11日(土)に大学のサテライトキャンパス「ばんらぼ」にて体験公開講座を開催いたします!
3年生の設計課題は、株式会社第一ホーム所有の宅地を想定した八戸型コートハウス。
その最終公開審査が行われます。
実際に家づくりに関わりたい、と考える学生にとっては貴重な体験になるハズ。
大学を飛び出して街中でのプレゼンテーションも楽しみです。
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そして同日、体験公開講座の主役は子どもたち!
建築模型づくりを体験してもらいます!!
フクシアンドフクシは、以前から子どもたちの職業体験イベントに参加しています。
紙を折り、色をつけて、自分だけの家を作っていきます。
みんな夢中になってつくってくれる作品の何と魅力的なこと!
今回も未来の建築家に会えるのを楽しみにしています。
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建築を教えるハズが、この時ばかりは私たちもワクワクなのです。
ご来場は予約不要の無料です!
美術館やブックセンターなど八戸の街を歩きながら、どうぞお立ち寄りください!
NYタイムズに「2023年に行くべき52か所」1位のロンドンに次いで2位に選ばれた盛岡市。
風もなく、街歩きには最適の秋晴れの日に訪れる機会がやってきました。
盛岡駅から程近く、存在感のある北上川が流れる川沿いの「木伏緑地」へ。
「water neighborhood~水辺界隈の生活者になろう~」をコンセプトに、飲食店やトイレが整備され、北上川に親しみ、キャンプも楽しめる、そんな場所。
いくつものコンテナがランダムに並び、デッキテラスやベンチもたくさん。
北上川の流れと緑あふれる景観に包まれて、訪れた人が思い思いの場所で、思い思いに楽しむ。
観光地特有のザワザワした感じもなく、場所のコンテンツが見事に活かされていました。
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この「木伏緑地」、かつて舟で様々なものを運んでいた時代の拠点であったそう。
特に山から材木を運んできては、ここで下ろし、製材が盛んだったエリア。
川向かいは「材木町」という地名の通りその名残も。
歴史的な建物も多く残る盛岡市。
NYタイムズの記者が散策してその魅力に取り憑かれたのは頷けます。
ーーー
続いてその材木町へ。
お気に入りは、もう何回も訪れている光源社さん。
町屋特有の細長い敷地を北上川へと抜ける外部空間が、毎回訪れるたびに感動をもらいます。
大きな紅葉が日差しを柔らかく遮って、何とも心地よい空間が待っていてくれました。
きっともう2、3週間もすれば色づいて、違った景色になるのでしょう。
次回はまた違った顔を見せてくれるに違いない、そう思わずにはいられませんでした。
ーーー
この日は夕方から毎週開かれている「よ市」の準備中。
暑く過ぎず、寒過ぎずのよき日に、多くの人が散策に繰り出していました。
人の噂に尋ねた場所が、何故だかまた行きたくなる。
「また来るね」そう声を呟いて帰途につきました。
そんな場所づくりをしていきたいと気持ち新たに。
気がつけば10月も半ばに差し掛かろうとしています。
あまりの猛暑、その長さに「これまでの常識」が覆された夏となりました。
コロナウィルスに全世界が覆われてから丸3年になろうとしています。
もうずっと大きな黒い雲に覆われていたようなこの3年。
終わりの見えない道を黙々と進んでいたようなこの3年。
10年くらいそうしていたような気がするこの3年。
でも明らかに再び世界は動き出しました。
いいことも、そうでないことも。
温暖化の影響が今年の夏の暑さだとしたら、来年以降も覚悟して備えなければなりません。
いいえ、夏の前に冬がやってきます。
どんな冬がやってくるのか、そのために必要な建築を考えなくてはなりません!
コロナ前に戻るのではなく、アフターコロナは新時代の到来といえるのでしょう。
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5月以降、想像以上にザワザワ様々なモノが動き出して何かと落ち着かない日々が続いていましたが
それでも現場サイドは着々と進行し、あるもの完成を、あるものは着工を迎えています。
間口5.5m足らず、奥行き24mの南北に細長い敷地に立つ住宅。
その長さを活かした土間と間仕切りのない空間。
その細長比はこれまでで最高。。。
ということは難しさも。。。
毎回異なる課題にチャレンジするのがこの仕事の醍醐味です!
もう少しで完成。
そのワクワク感をオーナーと共に味わえるのも、同様!
やっと来た澄んだ高い空に清々しい気持ちを味わっている今日この頃です。
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いつもなら、待ちに待った春に口をついて出る「さあ!」も、今年は思わずこの時期に出てきます。
遠くの山の「初冠雪」の頼りにドキッとしながら、今度は始まったばかりの現場に通います!
線状降水帯発生のニュースが全国で飛び交っているこの1ヶ月。
以前は「梅雨がない」と言われていた青森も、降ったり止んだりの空模様が続いています。
つい先日は、日本海側には大雨警報も出され、一部被害も出てしまった文月です。
ーーー
新型コロナウイルス感染症は5月に「5類」としての扱いとなり、ここ数ヶ月でいろいろなことが一気に動き出した、と感じています。
春を待って着工することも多い北日本。
忙しさに拍車をかけている、そんな感じがします。
それに合わせ、最近の激しい気候。
現場の職人さんたちは本当に大変です。
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そんな中、南部町の改修工事が進行中です。
長年地域で親しまれてきた店舗の一部を改修して、お店を存続しながら、新たな居場所をつくっていくプロジェクト。
お店の奥には住まいが続き、質地は高台につながっていて、そこには大木が。
登ると周辺を見渡すことができる絶景。
なんて豊な景色なんだろう、と思わずにはいられません。
ーーー
人口減少による地方の過疎化は全国共通の課題、と言われています。
でもそこには唯一無二の価値もあります。
そしてそこに暮らしている人がいます。
それを見出し、その器となるデザインとは何か。
毎回異なる答えを探し続けています。
ーーー
今回は、既存のお店の中にすっぽり入る新しいハコをデザインしました。
これまでたくさんのお客さんに商品だけでなく居場所も提供してきたこの店が、これからも地域に生き続けるように。
ふらりとやってくる誰かのために、いつもどこかが開いている。
声を掛けると「ハーイ」と誰かが答えてくれる、そんな雰囲気を残しながら。
これから新しい人もやってきて、自然とそこに座っている場所になるようデザインしました。
次の時代へと繋げるパーツのように、そっと、それでいてしっかりと根付くように。
白いキャンバスに、これからも自由にいろんな色が描かれていくように。
完全にリセットするのではなく、これまでの時間に重ねていけるように。
ーーー
完成はもうすぐ。
さくらんぼの季節が過ぎ、次は桃の季節でしょうか?そんな楽しみもある南部町への道を走ります。
ゴールデンウィークの夏日をお伝えして間も無く、八甲田山では雪が降り、まるで冬に逆戻りしたような気温。
でも先週はなんと30度越えになった青森。
これからは「前日比10度」で驚かなくなっていくのでしょうか⁉︎
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さて先週末、そんな天気の移り変わりが激しい最近には珍しかった穏やかな晴れの日に、
また一つオープニングを迎えることができました。
学校法人青森田中学園の正門リニューアル。
これまでヒマラヤスギの木立により学園の入口として分かりにくく、車優先となっていた正門。
学園の門としての視認性を高めると共に、幼稚園の車寄せを確保しつつ、学園へとアプローチする庇とで構成し、歩行者に優しい地域に拓かれた憩いの広場を内包しています。
いわゆる「権威的なこれまでの学園の門」という概念を覆して、これからの学園にふさわしい「新しい門」を目指しました。
多くの関係者が出席してテープカットが行われ、新名称も発表されました。
新名称は「正門ひろばeⁿ(えん)」
その名前が意味するのは、緩く傾斜する円形の庇の「円」
門でありながら広場で学生も園児も地域の人もenjoyする「en」
そしてその多様な人の繋がりが生まれていく「縁」
小さなnは、そんな様々な「えん」が指数関数的に何倍にも増えていくことへの願いを込めて。
その説明を聞いた後、サークル発表やキッチンカーに並ぶ人々を見たときには感慨深いものがありました。
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キャンパスのこれからを見据えたグランドデザインを考え始めたのは5年前。
キャンパスの現状と課題を丁寧に拾い出し、10年後の未来へ向けたキャンパスグランドデザイン。
その第一歩が今回のプロジェクトでした。
大きなヒマラヤスギは変わりゆくキャンパスを見守り続けて、そして今回のプロジェクトでベンチとなって姿を変え、これからもキャンパスにあり続けます。
そのベンチには学生だけでなく多く人が参加してくれた焼き印が。
世界にたった一つの焼き印のように、この場所で、このキャンパスで過ごす時間が思い出に刻まれることを願って。。。
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このところの気温に驚いたのか、グレープフルーツの木に蕾が。。。
種が芽吹いてから15年目以上にして初めての蕾。
これからも「いつか花を咲かせ、多くの実をつける」そんな長いスパンで未来を見据えたデザインができたら、と思います。
正門ひろばeⁿ 2023年 青森市
ゴールデンウィークも最終日。
こどもの日の一昨日は夏日になった青森です。
昨日は乾いた地面を潤すかのように一日中雨が降り続いて、気温は前日比10度超。
能登半島では大きな地震が起き、深夜には青森でも。。。
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コロナが「5類」になる直前の今回のゴールデンウィーク。
待ちきれない人々が繰り出して、中心街のあちこちではイベントが盛りだくさん。
先週は旧中三跡地に商業複合施設がオープンしたこともあって、すごい人出!
昨年3年ぶりにリアルでの開催となった「ねぶた祭」の時もその賑わいに感動しましたが、老若男女がまちを行き交う姿に、人が集まるってそれだけですごいパワーだと痛感しました。
ある意味「まちはそのステージ」であり、その器としての建築空間もとても重要だと。。。
ーーー
先日開催された八戸市美術館での谷尻氏の講演会も多くの人が足を運んでくれました。
いろんな意味で飢えていた私たちに、建築業界の経済的な視点からリアルに話を聞く貴重な機会となりました。
そしてその場所が全国的にも注目を浴びている美術館であり、その瞬間に居合わせることの充実感はやはり体験してみないとわからないことです。
特に乾いたスポンジのような学生たちにとって、その「経験」そのものが自身をつくります。
30年以上前のことを振り返って自分達がそうであったように。
様々な空間で繰り広げられるものから多くを纏っていってほしいと思います。
建築空間と共に、そのような機会を一つでも多くつくっていけたらと思うのはコロナを経験したからか、教職に着いたからか。。。
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そしていよいよ、新たな建築空間のお披露目が近づいています。
こちらは青森市にある学園の正門ゲート。
それまであった正門のリニューアル。
これまで築き上げてきた歴史を未来へと繋ぐため、新たなゲートが開きます。
地域へ、そして世界へと開かれた学園をイメージしてデザインしました。
新緑薫る時期に新入生だけでなく、そこに集う人の背中を押してくれるそんな場所になればと思います。
5月13日(土)はキッチンカーも出るイベントになるそうです!
ぜひ足をお運びください!
4月に入ったと思ったら、すでに月後半へ。
シン・セイカツにまだまだ馴染めず、の方も多いでしょう。
例年より半月も早い桜満開を迎えた青森ですが、ここ1週間は風が強く、気温も低めの毎日です。
ーーー
さて、今週末は八戸市美術館に建築家の谷尻誠氏を招いての講演会が開催されます。
谷尻さんは、広島と東京の二箇所に事務所を構え、国内外で多数のプロジェクトを手掛けています。
東京事務所にはダイニングカフェ『社食堂』を併設して運営されており、建築家という仕事の幅を広げ活躍されています。
そんな方のリアルなお話しを聞けるまたとないチャンス!
私たちのような現役で働く者にとってはもちろん、これから建築に携わろうとしている学生にとっても大きな刺激になるハズです!
八戸市美術館をまだ観ていない方もこの機会にぜひ!
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大学は授業もシン4年生のゼミもスタートしました。
ゼミ終了後のホワイトボードには誰かのメモが。
シン・スタートには目標が大切。。。
「かっこよい建築」って本当に難しい。。。
多くの事象をまとめ上げ、「カッコよい」カタチをつくるって本当に難しい。。。
シン・プロジェクトに向かうたびに、今だに毎回シコウアンドサクゴ中。。。
1年迷いながら一緒に探していきましょう!
私たちも探し続けます!
桜前線はいつもより駆け足でもうそこまで来ている青森です。
新聞には新大学生や新社会人のニュースが多く掲載されていました。
新しいスタートを切った人はもちろん、いつもよりもワクワクする気がするのはそのせいでしょうか?
これまでは5月のゴールデンウィークが桜の満開、のイメージでした。
でもここ数年でそれが前倒しとなり、昨年のゴールデンウィークは葉桜だったような。。。
今年は桜祭りのスタートも前倒しするところも多いのでは。。。
これも温暖化の影響か、と思いつつ、春という暦に心浮き立つのは誰しも。
そして桜がセットにもなれば、尚良し!
ーーー
さて、新入生、新社会人と共に、新教育人として弊社の福士譲がこの4月より八戸工業大学の建築・土木コースの准教授に就任することとなりました。
青森県内には建築学科があるのは八戸工業大学のみ。
これまで先人が築いてきた建築教育に、微力ながら精一杯努めてさせていただきます。
フクシアンドフクシでの経験を活かして、学生との協働と、より幅広いデザイン活動を進めていきたいと思います。
「設計って面白いですね!」そう言ってくれた学生の言葉を大切に、新しい環境にチャレンジです!
3月上旬とは思えない暖かいここ1〜2週間の青森です。
雪解けは一気に進み、年度末と新年度へ向けての慌ただしさで、車と人の
動くスピードが一挙に上がっているのを感じます。
雪が残る庭先ではちょっと気の早いパンジーが開花していました!
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今年は「チャレンジ」がキーワード。
先日は学生さんのお手伝いについて書きましたが、私たちも色々始まりました!
まずは昨年末その全貌がお目見えした某大学のゲート。
こちらは冬期の撮影に入り、そして今回はドローンでの空撮にも挑戦。
青森だからこそ、を考えてのデザインを検討してきた今回のプロジェクト。
でも自然はそう簡単にはいきません。
「風雨から身を守る建築としての機能」と、相反するような「自然と共存するデザイン」
「その場所にしかない建築をデザインする」を掲げている私たちにとって、毎回毎回がチャレンジでもあります。
さらに今回は、大学のゲートとしてどんなデザインがいいのか、時間をかけて考えカタチにしてきたプロジェクトです。
春には本格的に使用開始。
新入学生のように私たちもワクワク、ドキドキの春を迎えます。
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あれから12年。
あっという間のような、ついこの前のような。
いつもの当たり前の「明日」は「絶対ではない」ことを知ったあの日。
それを痛感したはずなのに、少し薄れかけていたような時期に今度はコロナ。。。
いつもとは違う日常が続いた3年。。。
世界では戦争が今も続き、トルコではまた大地震が。。。
「明日」が来ることを信じているけど、それは「絶対ではない」。
だからこそ「今日」を迎えられたことに感謝して、精一杯生きる。
シンプルだけどとても難しいチャレンジを、これからも続けていきます。
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事務所ではまた新しい空間が生まれそう。
春の芽吹きとともに明るい季節到来です!
今年はウサギのようにジャンプを!と新年スタートしてからあっという間に2月後半へ。
マイナス10°にも感じるような大寒波が来たと思ったら、今日は春の陽だまりのような日差し。
毎年毎年冬の景色が違って見える青森です。
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そんな暖かい週末を迎えたねぶたミュージアム「わらっせ」の西広場で、突如出現した三つの箱。
これは青森中央学院大の学生がつくったお手製「美術館」!
本日朝刊に掲載されました!!!
大学のプレイスメイキングプロジェクト実行委員会が「もっと街中を楽しもう!」と企画し、いろんな人と協力しながら極寒と強風の中、作り上げました。
「チャレンジ」がキーワードの予感がする今年ですが、私たちはそのアドバイザーとして、箱作りのお手伝いをさせていただきました。
どんなプレイスをメイキングするのか???
とっても自由に、だからこそとても難しそうなお題に取り組む学生さんに圧倒されっ放し。。。
そして、それに喜んで参加してくれた様々な老若男女の方々。。。
思いをカタチにする過程とその具現化に、楽しく参加させていただきました!
楽しくまちをジャックした3つの箱、ぜひ皆さんにも楽しんでいただけたら幸いです!
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とはいえ、この陽気。
雪とのコラボは一瞬で変化していきます。
夜にはライトアップも!
明日までの期間限定です!! どうぞお見逃しなく!!!
皆様あけましておめでとうございます
本年もよろしくお願いいたします
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2023年が幕を開けました。
本日より始業いたしました!
昨年も多くの方々に大変お世話になりました。
おかげさまで様々なプロジェクトに関わることができました。
年越しで進行中のものも含めて、今年もチャレンジし続けていきたいと思います。
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昨年完成したプロジェクトの一つ「このめ」を本年の第一弾としてWorksにアップしました!
『子ども第三の居場所』学習・生活支援モデル 青森県青森市拠点として昨年オープンした「このめ〜Giving Tree AOMORI〜」。
副題の「Giving Tree AOMORI」にあるように、「子どもたちが、春に芽吹く「このめ(木の芽)」のように、自分達の将来に希望をもって成長していけるようにサポートする「おおきな木(The giving tree)」のような存在」を目指して作られたスペースです。
大きな木をイメージした空間には様々な居場所が。。。
詳しいご紹介は後日改めて。。。
ウサギのように軽やかな気持ちでジャンプしてスタートです!
2023年もフクシアンドフクシをどうぞよろしくお願いいたします!!!
12月半ばのまとまった雪は、最近の穏やかな気温の推移と早速の排雪により、「ほぼ雪が無い青森」という珍しい大晦日を迎えています。
その一方で、大雪に見舞われた地域があり、
世界では戦争が続いている地域があり、
そしていまだにコロナは終息せず、危機的状況にある地域も。。。
ニュースで世界中の情報をリアルに手にすることができるようになった時代。
これまでは、何となく「画面の向こうの話」に感じていました。
でも、最近の問題はいずれも「明日は我が身」
これ以外にも多くのことが紐づいて溢れ出て来ている、そんな気さえする年の瀬です。
でもでも、1年365日。
嬉しいことも楽しいことも多くありました。
きっと前に進んでいる、そんな気持ちで新しい年へ向かいます!
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振り返ってみると、いつも以上に多くのプロジェクトが集中した一年でした。
2年もの感染対策の生活から、このままではいられない気運が起こり、多くのプロジェクトが動きました。
それまでの雪の下で春を待つ小さな芽が一斉に顔を出すように、じっと耐えていた時間が一気に動き出したのは私たちだけではなかったはずです。
建物の大きさに関わらず、デザインをするということはそれだけのパワーを使います。
息つく暇なくスタッフと共にフルスロットルで走り抜けた1年となりました。
ご紹介しきれなかったプロジェクトは、年越しでお伝えしていきたいと思います!
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同様に新鮮な体験も多くありました。
「曲屋KANEKO」のiFアワード受賞を受け、様々な方々から講演会のご依頼を受けました。
先日のオンライン講演会でも多くの方に拝聴いただき、たくさんの感想もいただきました。
このような機会を与えてくださった関係者のみなさま、本当にありがとうございました。
高校生や大学生に話す機会では「建築家の仕事」について、その魅力と苦労と希望を少しでも伝えられたら、と思いました。
「希望」とは私たちではなく、彼らそのものです。
未来をつくっていく彼らに「希望」を見ていると。私たちの「願い」を。
私たちはちょっとだけ先を歩いているだけで、そのバトンを繋いでいきたいと感じた1年でした。
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年を挟んでいくつものプロジェクトが来年完成を迎えます。
またひとつ、ふたつと伝えていけるように、ゆっくりですが一歩一歩進んでいきたいと思います。
みなさま、良いお年をお迎えください!
青森市とは違って雪の少ない八戸でも朝起きたら白い世界に。
朝日に溶けた雫が凍りつく、八戸ならではの冬も始まりました。
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さて先日2週に渡って放送されました「 おしゃべりラボ〜しあわせSocial Design〜」いかがでしたか?
最近は建築関係者だけでなく、様々な方々とチームで取り組むプロジェクトが多くなったお話とか、
単なる設計だけではなくて、プロジェクト立ち上げの段階での関わり方のお話とか、
「今」を組み込みつつ、「過去」を「未来」へ繋ぐソーシャルデザインのお話とか。。。
今の私たちの率直な思いをお話しさせていただきました。
普段何かを発信する場合は、準備を重ね、校正を重ねてすることが多い私たちにとって、
オンラインとはいえ、会話をキャッチボールしながら考えを発信していくことは、とても新鮮な時間であり、新たな発見がありました。
また新たなプロジェクトへ活かしていきたいと思います!
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おかげさまで、今年は特に「曲屋KANEKO」についての講演依頼を多くいただき、多くの方にご紹介する機会に恵まれました。
その最後となるDSA東北支部主催のWebセミナー「空間デザインに見る地域資源の再生」Vol.2.0に
明日12月8日登壇させていただきます。
「曲屋KANEKO」が立つ七戸という地域の魅力をどのようにデザインに織り込んでいったのか、ディープなお話しができればと思います。
オンラインにてお聞きいただけますので、よろしかったらご参加ください!
師走もいよいよ目前。
木々はすっかり葉を落とし、残りわずか。
週間天気予報には雪だるまがお目見えした青森です。
先週土曜の朝午前7時40分からニッポン放送の「 おしゃべりラボ〜しあわせSocial Design〜」いかがでしたか?
中村先生と残間さんの巧みなリードで、緊張しながらも何とか「曲屋KANKO」についておしゃべりすることができました。
「ただ維持・保存していくのではなく、現代に合った新しいものを入れていくことが大切です」
そうコメントしていただいて、このプロジェクトが貴重な体験だったことを改めて実感しました。
関東限定ですが、エリア外でも1週間はradikoで聞くことができます。(コチラからどうぞ!)
来週も引き続きおしゃべりいたしますので、よろしかったらお聞きください!
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さて先日に続き、「玉川の家」の今回は内部をご紹介いたします。
特殊な敷地形状から、東西に細長いプランです。
その長さを逆手にとり、両手を左右に大きく広げたイメージでメインの空間をつくっていきました。
クライアントご家族からは「一段下がったリビング」「階段の途中にちょっとしたスペース」などなどヒントをいただき、プランを組み立て5層のフロアがスキップする空間構成となりました!
このスキップした空間を斜め天井の吹き抜けが繋ぐことで、左右(東西)に加え上下にも広がる連続空間となりました。
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さらに1階の和室の角度を少し振ることで、キッチン前の空間が縁側となり南北の奥行きを膨らませます。
リズミカルに並ぶ柱が空間の広がりと和室の特別感を演出します。
普段は開放的にLDKと一体で使いながらも、節句や来客時など非日常も大切に過ごすことのできる一室です。
玉川の家は外観だけでなく内部も、大小様々な箱が緩やかに繋がって広がりを生んでいるのです。
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新しく開発された住宅地のような区画とは違い、東西に長く南北に短い敷地だからこそできた「玉川の家」。
これからの寒い季節も伸び伸びと楽しく過ごせますように。
そして暖かい季節にはお子さんとサッカーの練習ができますように!
玉川の家 2022年 青森市
先日の皆既月食と天王星が同時に起こるタイミングは442年前だとか。そして、次回は322年後なのだとか!
いつの時代も変わらず思わず見入ってしまうその姿に、改めて自然の雄大さを感じずにはいられない。
そんな時間を過ごした方々が多かったハズでしょう。
短い秋の夜長を楽しんで、あっという間に季節は次へ向かいます。
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2022年もあと1ヶ月ちょっと。
現場はいつ降ってくるかわからない白いモノにアンテナを張りながら進めています。
9月に完成した「玉川の家」をWorksにて公開いたしました!
ここで改めて「玉川の家」をご紹介いたします。
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道沿いに大小の箱が並ぶ玉川の家
整然と綺麗に区分けられた分譲住宅地は、戦後100年足らずの間に形成された風景です。
古都の五番目上に区画された街並みとも異なった景観を作り出しました。
その一方で、いつ誰が道をつくり家が立ち始めたのか、その歴史に触れたくなるエリアも少なくありません。
玉川の家も道沿いに不規則に家々が立ち並ぶ、そんな昔ながらのエリアに建っています。
敷地は東西に長くほぼ三角形に近い形状で、南面する前面道路の幅員も狭いため南北の奥行きを確保するのは簡単ではありませんでした。
冬期の除雪や耐雪場所を検討しつつ、東西の長さを活かした配置計画を考えました。
周辺の家々と同様に道路に近接することや大小様々な並ぶ姿に呼応するために、少し角度を振って大小の箱を組み合わせたようなデザインとしました。
道沿いに見えてくる西側には大きな窓。
ここには三角形の敷地の効果が最大限に発揮されています。
リビングからの眺めは木デッキ越に敷地の西端まで視界が抜け、前面を通る人との距離を保つことで、単なる敷地の余白ではなく、クライアントご家族の大切な外部空間となりました。
そしてこのスペースは冬期には耐雪場所となり、一年の4分の一という長い時間を支えるのです。
次回は中をご案内いたしましょう!
玉川の家 2022年 青森市
実りの秋、紅葉の秋、芸術の秋…..
「いつもの」秋とは何だか違うように感じるのは、コロナのせいか、戦争のせいか、30度近い気温のせいか…..
そんな中でも「○○ぶり!」が嬉しくなる機会も増えました!
私たちの事務所でも、久しぶりに学生さんが設計事務所体験に来てくれました。。。
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初っ端に週初めの所内ミーティングから参加。
複数のプロジェクトの進行状況などを確認するスタッフを見ながら
間髪入れずにお互いの自己紹介。
そして、緊張が解れる間も無く作業スタート。
所内では様様な模型製作やCADなどを体験。
ある時は作品見学、ある時は現場へ。
ある時は木材の加工確認のため製材所見学に。
その姿は日刊建設青森(R4.8.29)でも紹介されました!
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それぞれのプロジェクトの説明を受けながらも、きっと頭の中はもうすでにパンパンだったでしょう。
慣れないホテル住まいや、遠くは2時間もかけて通ってくれた学生さんも。
「設計事務所」というよりは「F+Fの働く場」を体感してもらった、という方が正確でしょう。
そんな混在した時間の中で、ひとりひとり感じたものは違ったと思います。
「自分のやりたいことは何なのか」それを考えるときに何かヒントになったなら嬉しいです。
「設計をすること」=「考えること」
私たちも今だに考え続けて、これからも考え続けています。
「どう進もうか。。。」と考えていたあの頃を思い出して懐かしく、
あんまり変わっていない(成長していない⁉︎)自分達を再認識。。。
まだまだこれから考え続けなくては、と思う秋となりました。
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そんな刺激を与えてくれる「設計をやりたい!」と思う方々へ。
オープンデスク、インターンシップはいつでも受け付けております!
設計デザインに興味のある方は、電話またはメールにてお問合せください!
お待ちしております!
秋晴れというよりも、残暑という言葉がふさわしい良き日に、無事完成を迎え、クライアントのご厚意のもとオープンハウスを開催することができました。
ご来場いただいた皆様、ありがとうございました。
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今回の住宅の南北に長い不思議な形の敷地は、昔の畦道を思い起こさせる道に面しています。
緩やかに畝るその道沿いに建つ家々たち。
大小様々、向きも様々、でもその距離はちょっと近い。
そして何より、道路との距離が近い。
「その景色に対して、どんな建築をつくるか」
プライバシーを確保しながらも閉じすぎない、その距離感を考えながらのプランニング。
その結果、いくつかのボリュームが一部角度を振って並ぶデザインになりました。
内部は落ち着いたアースカラー。
前面道路の向かいに広がる景色を楽しめるように開口部を配置して、移り変わる日の光が内部空間の印象を変化させていきます。
角度を振ったことで生まれた2次元の三角形と、スキップするフロアをつなぐ3次元の三角形が、リズミカルな空間になりました。
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長い敷地の余白は、子どもたちが駆け回るに格好のシチュエーション。
多角形の敷地境界を探しまくって見つけた線は、完成を迎えてまた消えていきます。
確かに存在はするけれど、ここに住む人たちにとってその線は、その人たちにしか見えない線なのかもしれません。
いいえ線というよりむしろ、道も含めて共有スペースになっているように感じます。
そのスペースはゆらゆらしていて、それぞれの敷地内も時には共有したりして。
そういえば子どもたちは、道路とか、お隣とか関係なく走り回ってたなぁ。。。
そんなことを受け止めてくれるこの場所で、クライアントご家族の新しい暮らしがいよいよ始まります。
完成写真は近々HPにて公開予定です。どうぞお楽しみに!
ねぶたが終わり、朝晩の風がひんやりしてきました。
時々まだ雨が降る日もあり、日中は気温が上がり、と落ち着かない毎日ですが、
9月に入ると、一挙に秋がやってくる気がする青森です。
夏休み終盤の宿題のラストスパートのように、お盆明けから現場の動きも加速してきました。
検討を重ねてきたものがカタチとなって現れてきます。
冬が来るまでの時間、走って走って走り切ります!
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そしていよいよ、来たる9月17日(土)、18日(日)の二日間に渡って青森市にてオープンハウスを開催する運びとなりました!
感染対策を行い、完全予約制にて開催いたします。
ご希望の方は、お電話(017-734-6225)またはメール(ffarchi@w5.dion.ne.jp)へご一報ください。
詳しいご案内をお送りいたします。
今回の住宅は、遠くに八甲田連峰を望む場所にあります。
点在する家々と畑に囲まれ、小道沿いに長く面した不思議な形の敷地です。
その景色に寄り添うように、それでいて新たに暮らし始めるご家族にとってあずましいカタチを考えました。
緩やかに蛇行する道に沿って立つ周辺の家々。
その景観を保持するように、いくつかの箱が集まったような外観。
少し角度をつけて並ぶ箱々が繋がってできたLDK。
中に入るとその広がりを実感いただけます。
小道に面して建ちながらも、心地よい距離感がプライバシーを保つ大きな2つ開口部の向きにご注目ください。
仕上げも最終段階に。
色が入って、モノクロだった世界が一挙にカラーになっていきます。
今回はアースカラー中心に、シックな世界が広がります!
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その場所にしかない景色と空間を。。。
この機会をお見逃しなく!
見学ご希望の方は、お電話(017-734-6225)またはメール(ffarchi@w5.dion.ne.jp)までご連絡ください。
追って詳しいご案内をさせていただきます。
気がついたら県内の夏祭りは最高潮!
日が暮れてからの空気は既に少しひんやりしてきたような。
早くも秋の気配を探してしまう青森です。
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3年ぶりの開催となった青森ねぶた祭り。
「待ちに待った」という思いであるのはもちろん、2020年1月に運用を開始した青森市新庁舎にとって、実は初のねぶた祭り!
窓口機能などの主要部署は、閉ざされていた駅前再開発ビルに再び火を灯すために移り、当初10階建を想定して計画されていた新庁舎は規模を大分縮小しての建設となりました。
それでも、多くの方々と対話を重ねた「青い森の広場」と1階のサードプレイスが実現し、いよいよこれから、と思った時にコロナへ突入。
オリンピックの聖火を迎えることも、そしてねぶた祭りを見守ることもありませんでした。
そしてようやく今年、新庁舎の前を囃子と跳ね人と共に多くのねぶたがゆっくりと通り過ぎていきます。
様々なコロナ感染対策の中での開催のため、桟敷席や放送席などはかなり縮小しており、跳ね人は事前に募集をして人数を限って、観客も大声を出さないように協力してもらいながら、というスタイルでしたが、誰もが祭りを楽しみにしていたんだと改めて「祭」の大切さを感じずにはいられませんでした。
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広場ではマルシェが開催され、街は祭り一色に。
この賑わいの一角を新庁舎の空間が担います。
ノーベル賞の晩餐会が開催されるのはスウェーデンのストックホルム市庁舎。
青森市新庁舎も、世界に誇るねぶた祭りのメイン会場のひとつなのです!
コロナを乗り越え、これからもっと多くの人が足を運びたくなるような場所となりますように。
そう願いながら、遠ざかっていくねぶたの後ろ姿を見送りました。
青森市新庁舎 2019年 青森市
感染者数が上昇し続けている毎日ですが、梅雨明けから気温が再び上昇してまさに夏本番、の青森です。
3年ぶりのねぶたの開催直前で、みんなの熱い青森が久しぶりにやってきます。
一挙に動き出したいくつものプロジェクトの熱も相まって、オーバーヒートしないように時折冷却しながら、の毎日です。
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木材高騰の煽りを受けながらも、何とか現場は進んでいます。
内部空間が見え始め、蒸し風呂のような現場で汗だくになりながら打合せ。
カラーもほぼ決まり、設計図を手に現場に通う日々が続きます。
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住宅の場合ですと、お話が始まってから完成まで平均約2年でしょうか?
公共建築など大きなプロジェクトになるとそのスパンは長くなっていきます。
多くのことを整理し、クリアし、デザインしていくからです。
工事の規模も大きくなり、工期も長いケースが多くなります。
そして長く残っていく建物だからこそ、尚更設計期間が大切になるのです。
「この木をどうするのか。。。」
このプロジェクトは「その一言が始まりだった」と言っても過言ではありません。
その木を先日、とうとう伐採することになりました。
ここに至るまで、多くの方々と話をし、考え、線を引きました。
平成の時代を見守ってきたこの木々は、形を変えて残っていきます。
これからの10年、100年を見守っていくために。
この木々に恥ずかしくないように、設計図を片手に現場に通う日々が始まります!
ここ半月の間に、いろいろなことがありました。
コロナだけではなく、新たな出来事が次々を起こりました。
一日として同じ日は無いことを、また改めて思い知らされているような気がします。
できることをひとつひとつ丁寧に。
それはきっとどこかへ繋がっているハズ。。。
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先日は「曲屋KANEKO」を実際にご説明する機会を得て、予約限定ではありましたが開催することができました。
その参加者の中には現在非常勤講師を務める八戸工業大学の学生さんも。
「とても楽しかったです!」「どこが一番のポイントですか?」などなど感想や質問がたくさん。
画像とは違うリアルな空間の中で、やはり感じるものがあると思います。
他にも「馬について研究をしている」という学生さんも。
次の100年を繋いでいくのは間違いなく彼らのような若者です。
より多くの人にこの空間に触れてもらえたらと、改めて感じた1日でした。
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先日の暑さ続きの日々から小休止している青森。
激動の2022年も既に折り返し。
しばし深呼吸して後半戦に挑みます!
先日のブログに書いてから1ヶ月も経たないうちに、気温だけはもうすでに真夏のような青森です。
「今年の暑さは全国的に、、、」というニュースを聞きながら、雨曇にちょっとホッとしてしまうほど。
そして3年ぶりのねぶた祭り開催がもうそこまで見えてきています。
様々なことをひとりひとりの力を集めて、コロナと共存しながら実現してゆくのですね。
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昨日の新聞には、浅虫の古民家「石木邸」のニュースが掲載されていました。
平成から令和へ移るタイミングで「石木邸」再生のお手伝いをしてから丸三年。
コロナという未曾有の期間を乗り越えて、また次のステップへと進みます。
町に新しい風が吹き、浅虫でもいろんなことが動き始めるでしょう。
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古民家「石木邸」については、カベシンブンで2+1回(ひとつは番外編)に渡ってご紹介させていただきました。
(あさむしカベシンブンはこちらから↓↓↓ 7号、8号、9号に掲載!)
https://sites.google.com/view/asamushikabeshinbun/
建物について調べるうち、浅虫の魅力もたくさん見えてきて、ますます知りたくなりました。
今年はマスク無しで浅虫の町や山をブラブラできたら、と思っています。
魅力的なお湯だけでなく、魅力的な人たちがどんどん集まっていきそうなこれからの浅虫がとっても楽しみです!
石木邸 201年 青森市