一歩ずつ前へ
二月半ばを過ぎたばかりだというのに昨日は20度近い気温となった青森です。
年明け早々の甚大な被害をもたらした能登半島の震災。
被災者の方々に心よりお見舞い申し上げます。
1日も早い復興を願っております。
東日本大震災からもう少しで13年。
改めて平穏な毎日に感謝し、自分にできることをしっかりやらなくては、と思う今日この頃です。
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そんな中、背中を押してくれる嬉しいことも。
先日本屋の店先で目に止まった雑誌、北東北にフォーカスしてその魅力を伝えている「rakra(ラ・クラ)」
表紙の美味しそうな料理の写真に思わず手に取ると、何と!お二組のクライアントが登場しているではありませんか!!!
その姿に勝手に喜んで、設計時のことと、その建物を思い出して、力をもらいました。
他にも青森の、そして北東北の魅力的な記事と写真がたくさん!
ぜひ、お手にとってみてはいかがでしょうか?
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そして嬉しいことがもう一つ。
私たちが設計共同体の一員として手がけた「青森市新市庁舎」が新建築1月号に掲載されました!
プロポーザル開催が決まる前から「青森の新しい庁舎はどうあるべきか?」を「アオモリボイス」という公の場で多くの人と意見を交わしてきた時から何年経ったのでしょう。
10階建ての計画は、市長交代を経て窓口機能をアウガへ、防災機能を担う執務機関などが新市庁舎に整備することとなり、縮小して再設計となりました。
2019年9月に工事が完成し、運用開始したのが2020年1月。
今思えば、設計が始まる前から共有されていた「サードプレイス」の概念。
市民のための市役所とは?を考えたときの漠然とした思いがカタチとなった「サードプレイス」なのです。
従前の「多目的スペース」とは一線を画す「サードプレイス」。
社会学者レイ・オルデンバーグが執筆した”The Great Good Place”
その翻訳本には、「家でも職場でもない誰にとってもとびきり居心地のよい場所」というマイク・モラスキー氏のが訳ついています。
振り返るとこれまでもこのブログで「サードプレイス」について幾度となく書いてきました。
例えば、
多くの人と意見を出し合い模索したこの場所をどう使っていくか、いよいよだ、という時にコロナ禍を迎えました。
そしてそれが5類となった昨年、市庁舎の目の前では多くの人で賑わうねぶた祭りが開催されました。
「サードプレイス」が本格的に使われるかどうか、がやっとスタートしたと言っても過言ではありません。
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そしてこのタイミングでの掲載。
国道から奥へと緑が導くこの広場も、ねぶた祭りに限らず市民が集う場所。
建物が完成するまで 年、でもここから何倍もの時間使われていく新市庁舎。
これから市役所に求められるものも変化していきます。
職員の働き方も変容していくでしょう。
もしかしたら災害に見舞われることもあるかもしれません。
その変化を、そして変わらないことも、見ていきたいと思います。
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家が、店が、建物が、空間が誰かを支えている。
そんな仕事ができることを誇りに思って。
昨日から一転、冬に戻った青森で、今は現場に向かいます。