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2018-02-19

ワラッシ〜出張版〜@浪岡を終えて

外は氷点下の吹雪。

でも会場は集まった子どもたちの熱気で暑いほど!

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「建築士のおしごと体験」ということで、、、

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「ケンチク」ってわかっているようでわからないよね。

「設計」っていってもイロイロあるんだよ。

「意匠設計」とか、「構造設計」とか、「設備設計」とか、、、

そしてそれ以上に多種多様な技術を持った「つくる(施工)」人たちの存在。

で、私たちはどんな建物をつくってきたか。。。

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「早くつくりたい!」と目で訴える子どもたちに、そんなことを掻い摘んで、掻い摘んで説明。

まあ待って、建築士のおしごとも一応説明しないとね。。。

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そして、いよいよスタート。

真っ白なひらひらの紙を折り、立体を作っていきます。

今回は2種類の屋根を用意したので、どちらかを選んでもらいます。

(ここでまず悩んでもらいます!)

そしてなんとなく形が決まったところで、次は着色へ。

真っ白の紙にどんな色をのせるのか、ここで個性が見え始めます。

なんの迷いもなく、ペンを取り塗り始める子(まさにアーティスティックな子です!)もいるなかで、多くの子は悩んで固まってしまいます。

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でも、これは当然のことです。

私たちが設計するときも、条件があってそこから空間をデザインし始めます。

「この家族はどんな暮らしを楽しむんだろう?」

一緒に会話を楽しみながら、その空間をイメージして生まれてくるものだからです。

でも今回はクライアントが子どもたち自身。

子こどもたちは「自分」というクライアントと対話します。

私たちはちょっとだけヒントを。

「好きな色や模様は?」

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すると徐々にペンが動き出します。

あとはそれぞれのペースで描くのみ!

1時間弱の子どもたちの集中力は素晴らしい!!

黙々と作業が続きます。

すると、自然に個性があふれ始めて。

あとは、それぞれの個性がより弾けるように声をかけるだけ。

「すごい!綺麗な色の組み合わせだね」

「細かく描くところが上手なんだね!」

「その組み合わせ、すごくいいね!」

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こちらも新鮮な驚きを受けながら、時折ちょっとだけアドバイスも。

「時々また組み立てて、屋根と壁のバランスを見ながらもう一度塗ってみよう!」

「色の組み合わせで、印象がこんな風に変わるね!」

タイムリミットが近づいても、まだまだ描き足りない子。

ちょっと紅潮した顔で、「今度はあんな模型をつくりたい!」と持参した大きな模型を指さす子。

子供達は出来上がった「自分だけの家」を抱えて「またね!」と言って帰っていきました。

「衣・食・住」と言われるように、住まいをはじめとして「ケンチク」はいつも私たちのそばにいます。

多種多様なカタチで。

私たちの仕事はその一端にすぎません。

でも、単なる大きな構造物をつくっているわけではなく、その場所にしかない空間を生み出す仕事だと思っています。

それがデザインだと。

それは簡単なことではなく、いまだに毎日がシコウアンドサクゴの日々です。

完成までの長い月日をかけて、その後の何倍も長い年月を生き続ける「ケンチク」をデザインしています。

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今回のイベントを通して、わたしたちの仕事を再確認したような気がしました。

またどこかで、わたしたちのお仕事を紹介できれば幸いです。

「そんな仕事をしてみたいな。。。」

彼らがちょっとでも思ってくれたなら、とてもうれしく思います。

私たちは体力が続く限り、ずっとこの仕事を続けていくでしょう。

ヨボヨボになった私たちの前に、「建築家になりました!」と大きく成長した誰かが訪ねて来てくれることを楽しみに。