グッドデザイン賞、受賞しました!
八甲田山の頂が白くなった青森です。
数日前とは10度もの落差で、いっきに冬の到来を感じずにはいられません。
思わずストーブとコートを出した人が多かったことでしょう。
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冬の足音が聞こえてきそうな今日この頃ですが、
このたび、「曲屋KANEKO」が2021年度グッドデザイン賞を受賞いたしました!
(詳しくはコチラをご覧ください)
公開コメントでは、
「日本最古といわれる築百年超の「南部曲屋風育成厩舎」の外観を最大限保全しつつ,現代的なリノベーションで人を迎え入れる空間に転換している.小屋裏の合掌造りを見せながらモダンでミニマルな空間を入れ込むことで,厩舎空間の大きさや力強さを引き立たせており,「南部の馬文化」を育んできた地域文化の豊かさを認識させる場となっている.」
と評価いただきました。
前回は「石江の家」(青森市)が専用住宅部門でグッドデザイン賞をいただきましたが、今回は新たな公共の場ともいえる「13-01 オフィス・産業施設の建築・環境」部門での受賞で、5800もの応募の中から青森県内では唯一の受賞となりました!
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思えば、プロジェクトがスタートしたのは2018年の秋。
あれから3年経ちましたが、とても遠い昔に感じられます。
それは、その間に全世界がコロナという渦の中に巻込まれたからかもしれません。
「登録有形文化財をどのように未来へつなげていくか」という大きなテーマに対し、手探りで多くの方々と話し合い考えていきました。
曲屋単体ではなく、牧場全体、ひいては周辺地域との繋がりをどんなカタチでプロジェクトに反映していったらいいのか。
ハードからソフトまで、多くの方々と想いを共有していく過程がとても重要だったのだと、今改めて思います。
クライアントのみなさまはもちろん、施工関係者、そして様々なカタチでご参加いただいた多くの方々のご協力無しにはこのプロジェクトは完成しませんでした。
この場をお借りしてあらためて感謝申し上げます。
そして、この賞はそのおひとりおひとりに向けられたものだと思っています。
みなさま、グッドデザイン賞受賞おめでとうございます!
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完成から早1年半。
なかなかフルオープンとはいかない状況が続いても、焦ること無くゆっくりながらも確実に動き始めた「曲屋KANEKO」
100年前に建てられた「日本最古の木造厩舎」という価値に加えて、馬と人が共存する空間としてこれからも動き続けていくでしょう。
わたしたちもゆっくりお付合いしていければ幸いです。
気がつけば花月がたくさんの蕾をつけていました。
コロナ前の「当たり前の毎日」はどんなに「有難い日々」だったかを改めて感じながら、いつかはきっと花を咲かせるようなプロジェクトをご一緒できたことに感謝しつつ、これからも一歩ずつ進んでいきたいと思います。
今後とも、どうぞよろしくお願いいたします!
曲屋KANEKO 青森県上北郡七戸町 2020年